成長期貧血Q&A

ラブテリセミナー モモさんへの質問と回答

ラブテリ × 寺小屋グループ
ラブテリWEBセミナーにご参加いただきましてありがとうございます。
お寄せいただいた質問に対する細川モモさんからの回答を掲載しています。
※医療的観点が必要なご質問に関しては回答を控えさせていただいております。

Q:低いフェリチンの数値は改善するのに時間がかかりますか?

Aフェリチンが低値になっている鉄欠乏性貧血の場合、鉄剤を利用しても、フェリチンが改善するまでの期間は、一般的に4~5ヶ月程度かかります。(鉄剤を飲み始めると、1~2ヶ月で貧血が回復しますが、貯蔵鉄(フェリチン)が十分に回復するまでにはさらに3〜4ヶ月がかかるとされています。)
フェリチンが低値になっている場合には、栄養改善だけではなかなか貯蔵鉄(フェリチン)の改善には至らないため、まずはお医者さまにご相談のうえ鉄剤で改善し、その後食事改善やサプリメントを利用して血力をキープされることをお勧めします。
参照:日本内科学会トピックス

 

Q:バレエなどの痩身系のスポーツをしてる場合、どのように食事を考えていけばよいでしょうか?

A審美系スポーツでは、低体脂肪と低体重が競技特性上優位になるので、体型を気にするあまり、食事量を減らしたり、食事の質を落としてしまうことが起きがちです。そうすると身長の伸びが止まったり、貧血や無月経、低骨密度など今だけでなく将来の健康に大きな影響を与える可能性があります。また、筋肉量の減少、スタミナ切れ、ケガ(骨折や靭帯・筋損傷など)のリスクを高め、パフォーマンスにも影響します。
必要なエネルギーを確保しながら、不足しがちなタンパク質、ミネラル(鉄、亜鉛、カルシウム、マグネシウムなど)、ビタミン(D、B群など)を摂取できる栄養密度の高い食事を意識したいですね!食事で足りない部分は補食(栄養のあるおやつ)でプラスできると良いですね。

具体的には、以下のように気を付けていただくとよいと思います。
・主食(炭水化物)は毎食欠かさず、エネルギーを確保する。体脂肪が気になる場合には、雑穀米や胚芽パン、蕎麦など、食物繊維が多く血糖値が上がりにくい主食を利用する。
・たんぱく質の多い主菜を毎食摂る。脂身の多い肉や揚げ物などは控え、魚を週3回以上は食卓に登場させると、ビタミンDとミネラルを摂取できる。
・野菜(特に色の鮮やかな野菜)、きのこ、海藻類はビタミンやミネラルの摂取に欠かせないため副菜として毎食1〜2品取り入れる。
・補食を利用して不足しがちな栄養素を補う。ヨーグルト、チーズ、ナッツ、小魚、ドライフルーツ(プルーン、デーツ)など。
・スイーツやスナック菓子、糖類が多く含まれている清涼飲料水など、余計なものを摂り過ぎていないかを確認する。
・鉄やカルシウムなど強化食品を上手に利用する。

また、定期的に体重と体脂肪率を測り、除脂肪体重(体重から体脂肪量を引いた重さ)を計算し、エネルギー不足になっていないかチェックして、成長や運動量に合わせてエネルギー(カロリー)を増やすことも忘れずに。(順天堂大学女性スポーツ研究センターのツールが便利です。)また、女の子の場合、初経の平均年齢は10~14歳ですが、体脂肪率が17%以上必要とされていますので、体脂肪率が足りているかも併せて確認を。初経を迎えた後でも、エネルギー不足が続いたり、体脂肪率が15%を下回ったりすると月経異常が起こる確率が高くなりますので、定期的に生理がきているかどうかを確認していくことが大切です。

 

 

Q:鉄はとらないといけない栄養素だけど消化しにくい栄養素とも聞き、バランスに悩みます。食事でどれだけとれているか分からないので、サプリを追加した方がいいのか悩みます。

A鉄の消化管からの吸収率は、鉄の種類によって異なります。吸収率を高める栄養素や、逆に鉄との同時摂取で吸収が悪くなる食品もあります。ヘム鉄が豊富なレバーや赤身の肉、マグロやカツオなどの動物性の食品は、非ヘム鉄が含まれるほうれん草や大豆製品、ひじきなどよりも体内で効率よく吸収ができる特徴があります。吸収率の低い非ヘム鉄は、ビタミンC、たんぱく質と組み合わせて摂ることで吸収率が高まります。食後にキウイフルーツやいちごをプラスしたり、毎食肉や魚、卵や乳製品を一緒に摂ることがポイントです。玄米等に含まれるフィチン酸、コーヒーや紅茶、煎茶に含まれるタンニンなどは、非ヘム鉄の吸収を悪くしてしまうため、食事での同時摂取には注意が必要です。食事の前後30分程度はタンニンの含まれる飲み物を控え、食事中は水やほうじ茶、麦茶がオススメです。また、胃腸機能が低下していると、鉄分の他にも栄養素の消化吸収が悪くなってしまうので、よく噛むことや腸内環境を整えることも大切です。サプリメントよりも手軽なものとして、鉄が添加されたお米や、チーズ、ヨーグルト、ふりかけなどの市販品もありますので、日々の食生活に取り入れてみるのも良いですよ。

 

Q: アマニ油以外のオイルでも大丈夫ですか?(MCTとか)

Aアマニ油は不飽和脂肪酸である「n-3系脂肪酸」という種類の油脂です。同じn-3系脂肪酸の仲間となる油脂は「えごま油」や「魚油」です。MCTオイル等の油脂は違うグループに分類され、摂り過ぎには注意が必要です。

 

Q:鉄を摂取するのに、あさりがおすすめだと教えて頂いたんですが、冷凍あさりのむき身だと栄養価が低いのではないかと思います。栄養価は生の物とあまりかわりないのでしょうか?

A冷凍あさりは一般的にボイルされているため、生のあさりと比較するとミネラルが減少していますが、調理の手間がなく気軽に利用できますので、鉄やビタミンB12のちょい足しに常備しておくと良いです。
また、生や冷凍よりも100gあたりの鉄が豊富に含まれる水煮缶もオススメです。どの種類でも、煮汁にミネラルやビタミン、旨味成分も流出しますので、煮汁ごと食べられるパスタや炊き込みご飯、スープなどで無駄なく美味しく食べられると良いですね。

 

Q:2歳の娘と小学3年、4年の甥っ子がいます。 みんな少食気味なのと、偏食な子もいて心配になりました。今回のお話を子どもに伝える有効な方法(アイデア)があれば、教えてください。

A子どもは食べた時の記憶と嗜好が結びつきやすいため、先ずは楽しい雰囲気のなかで食事をすることが大切です。日々目の前でおいしそうに食べて見せたり、「食べたらシャキシャキと音がしたよ」「うさぎさんが好きな人参だね」「食べるとかけっこ早くなるよ」など、ポジティブな声掛けで興味を促してみましょう。苦手なものは舐めるだけ、匂いを嗅ぐだけでも十分ですので、もしチャレンジできた時はたくさん褒めてあげましょう。
また、スーパーで食材を選んでもらったり、食べものに関する絵本を読んだり、一緒に野菜を育ててみたりと、食卓以外でも食に触れる機会を作ってみるのもおすすめです。調理を手伝ってもらうのも効果的ですので、ビニール袋に入れたのものをシャカシャカ振って混ぜてもらうなど、できそうなことはどんどん任せてみてくださいね。

 

Q:小学1年の息子がいます。昔から食が細いのですが、外遊びやスイミング等体を動かすことが好きな為、痩せ型です。補食でカロリーを補うと夜ご飯がしっかり食べられず、糖質を過剰に摂ると身長の伸びに影響が出るのが心配で、カロリーのあるお菓子にも躊躇してしまいます。何に重きを置いたらいいでしょうか。息子は120cm/18kgです。

A糖質の摂り過ぎは子どもの成長に肥満などの影響を与える可能性がありますが、糖質は身体を動かすエネルギー源となる大切な栄養素です。このため不足してしまっても身長の伸びに影響が出てしまいます。ですから、外遊びやスイミングで身体を動かしている子どもの場合は、エネルギー不足にならないように配慮する必要があります。
そこで小食の子どもの場合、枝豆チーズおにぎりやツナ・たまごサンドイッチといった夕食の一部を補食として与えるのがおすすめです。菓子類では補えないたんぱく質やビタミン、ミネラルが補えます。
身長を伸ばすためには、たんぱく質、カルシウム、マグネシウム、ビタミンD、ビタミンC、ビタミンKなどバランスよく摂ることが必要ですが、これらの栄養を補うのに骨ごと食べられるしらすやじゃこがおすすめです。ぜひ、食卓へあげる機会を増やしてみてください。
7~8歳男児で成長曲線を確認すると身長は問題なく、体重はやや低めではありますが今後の体重の伸びが成長曲線の伸びから大きく外れることが無ければ問題ないです。月1回程度体重を図って成長曲線を記録してみましょう。

 

Q: サッカーをしている中1の息子のパフォーマンスを上げるために、補食は場所、状況によって変えた方がよいのでしょうか。

A日常的にスポーツをしている場合、12〜14歳の男子では1日に2900kcalは必要ですので、サッカーで活躍するための体づくりや持久力のためにも補食は非常に重要です!平日の学校の部活の場合、部活前に補食を摂るタイミングがあれば、練習の1時間ほど前にスタミナ維持とパフォーマンス向上のために糖質のチャージを!練習開始まで1時間を切る場合には、消化の良いゼリー飲料やバナナなどがおすすめです。練習直後には、運動で使ったエネルギーをチャージし、疲労回復、筋肉の合成のために、糖質とたんぱく質を!両方同時に摂れる鮭やたらこのおにぎり、肉まん、カステラ、卵蒸しパンなどがおすすめです。休日の練習や試合の場合は、開始3時間前までに食事を済ませ、それ以降は平日の部活と同じタイミング、同じ内容で補色を摂ればOKです!試合中は脱水予防にイオン系飲料などで、水分と塩分をこまめにチャージ。エネルギー不足にならないよう、ハーフタイム等にゼリー飲料や果汁100%オレンジジュースを摂るのも良いでしょう。

 

Q: これから第二次成長スパートを迎える時、だいたいの予測年齢に到達したらスパートに入っているいないに関わらず、カロリーと鉄を強化したら良いのでしょうか?また、期間はどれくらい続けたら良いのでしょうか?個体差があり、いつからいつまでスパートなのかわからないと思うのでお伺いしました。

A成長スパートに入っている、いないに関わらず、成長期にはまずは十分なエネルギーが必要です。男子では1日に8歳でおよそ1850kcal、12歳で2600kcal、女子では1日に8歳でおよそ1700kcal、12歳で2400kcal、日常的に運動されているお子さんは、それ以上に必要です(日本人の食事摂取基準2020年度版より)。
また、成長期真っ只中に、エネルギー(カロリー)と鉄はもちろん、他にもたんぱく質、カルシウムやビタミンDなどの各種栄養素を充足させておくことは、身長の伸び以外でも、運動面では骨の強さ、スタミナの維持、学習面では記憶力や集中力等にも関わり、将来的な心身の健康に繋がります。
成長スパートは個人差がありますが、成長スパートの前に身長の伸びが穏やかになる時期があるため、そのポイントを把握できると成長スパートを予測することができます。また、成長スパートの前年から体重が急激に増加することがわかっています。成長期には身長とともに体重も記録しておくことをお勧めします。成長曲線に記録をつけていくことで年齢平均からどの程度ずれているかを把握しておきましょう。

ラブテリセミナー モモさんへの質問と回答

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ラブテリWEBセミナーにご参加いただきましてありがとうございます。
お寄せいただいた質問に対する細川モモさんからの回答を掲載しています。

※医療的観点が必要なご質問に関しては回答を控えさせていただいております。

Q:低いフェリチンの数値は改善するのに時間がかかりますか?

Aフェリチンが低値になっている鉄欠乏性貧血の場合、鉄剤を利用しても、フェリチンが改善するまでの期間は、一般的に4~5ヶ月程度かかります。(鉄剤を飲み始めると、1~2ヶ月で貧血が回復しますが、貯蔵鉄(フェリチン)が十分に回復するまでにはさらに3〜4ヶ月がかかるとされています。)
フェリチンが低値になっている場合には、栄養改善だけではなかなか貯蔵鉄(フェリチン)の改善には至らないため、まずはお医者さまにご相談のうえ鉄剤で改善し、その後食事改善やサプリメントを利用して血力をキープされることをお勧めします。
参照:日本内科学会トピックス

 

Q:バレエなどの痩身系のスポーツをしてる場合、どのように食事を考えていけばよいでしょうか?

A審美系スポーツでは、低体脂肪と低体重が競技特性上優位になるので、体型を気にするあまり、食事量を減らしたり、食事の質を落としてしまうことが起きがちです。そうすると身長の伸びが止まったり、貧血や無月経、低骨密度など今だけでなく将来の健康に大きな影響を与える可能性があります。また、筋肉量の減少、スタミナ切れ、ケガ(骨折や靭帯・筋損傷など)のリスクを高め、パフォーマンスにも影響します。
必要なエネルギーを確保しながら、不足しがちなタンパク質、ミネラル(鉄、亜鉛、カルシウム、マグネシウムなど)、ビタミン(D、B群など)を摂取できる栄養密度の高い食事を意識したいですね!食事で足りない部分は補食(栄養のあるおやつ)でプラスできると良いですね。

具体的には、以下のように気を付けていただくとよいと思います。
・主食(炭水化物)は毎食欠かさず、エネルギーを確保する。体脂肪が気になる場合には、雑穀米や胚芽パン、蕎麦など、食物繊維が多く血糖値が上がりにくい主食を利用する。
・たんぱく質の多い主菜を毎食摂る。脂身の多い肉や揚げ物などは控え、魚を週3回以上は食卓に登場させると、ビタミンDとミネラルを摂取できる。
・野菜(特に色の鮮やかな野菜)、きのこ、海藻類はビタミンやミネラルの摂取に欠かせないため副菜として毎食1〜2品取り入れる。
・補食を利用して不足しがちな栄養素を補う。ヨーグルト、チーズ、ナッツ、小魚、ドライフルーツ(プルーン、デーツ)など。
・スイーツやスナック菓子、糖類が多く含まれている清涼飲料水など、余計なものを摂り過ぎていないかを確認する。
・鉄やカルシウムなど強化食品を上手に利用する。

また、定期的に体重と体脂肪率を測り、除脂肪体重(体重から体脂肪量を引いた重さ)を計算し、エネルギー不足になっていないかチェックして、成長や運動量に合わせてエネルギー(カロリー)を増やすことも忘れずに。(順天堂大学女性スポーツ研究センターのツールが便利です。)また、女の子の場合、初経の平均年齢は10~14歳ですが、体脂肪率が17%以上必要とされていますので、体脂肪率が足りているかも併せて確認を。初経を迎えた後でも、エネルギー不足が続いたり、体脂肪率が15%を下回ったりすると月経異常が起こる確率が高くなりますので、定期的に生理がきているかどうかを確認していくことが大切です。

 

 

Q:鉄はとらないといけない栄養素だけど消化しにくい栄養素とも聞き、バランスに悩みます。食事でどれだけとれているか分からないので、サプリを追加した方がいいのか悩みます。

A鉄の消化管からの吸収率は、鉄の種類によって異なります。吸収率を高める栄養素や、逆に鉄との同時摂取で吸収が悪くなる食品もあります。ヘム鉄が豊富なレバーや赤身の肉、マグロやカツオなどの動物性の食品は、非ヘム鉄が含まれるほうれん草や大豆製品、ひじきなどよりも体内で効率よく吸収ができる特徴があります。吸収率の低い非ヘム鉄は、ビタミンC、たんぱく質と組み合わせて摂ることで吸収率が高まります。食後にキウイフルーツやいちごをプラスしたり、毎食肉や魚、卵や乳製品を一緒に摂ることがポイントです。玄米等に含まれるフィチン酸、コーヒーや紅茶、煎茶に含まれるタンニンなどは、非ヘム鉄の吸収を悪くしてしまうため、食事での同時摂取には注意が必要です。食事の前後30分程度はタンニンの含まれる飲み物を控え、食事中は水やほうじ茶、麦茶がオススメです。また、胃腸機能が低下していると、鉄分の他にも栄養素の消化吸収が悪くなってしまうので、よく噛むことや腸内環境を整えることも大切です。サプリメントよりも手軽なものとして、鉄が添加されたお米や、チーズ、ヨーグルト、ふりかけなどの市販品もありますので、日々の食生活に取り入れてみるのも良いですよ。

 

Q: アマニ油以外のオイルでも大丈夫ですか?(MCTとか)

Aアマニ油は不飽和脂肪酸である「n-3系脂肪酸」という種類の油脂です。同じn-3系脂肪酸の仲間となる油脂は「えごま油」や「魚油」です。MCTオイル等の油脂は違うグループに分類され、摂り過ぎには注意が必要です。

 

Q:鉄を摂取するのに、あさりがおすすめだと教えて頂いたんですが、冷凍あさりのむき身だと栄養価が低いのではないかと思います。栄養価は生の物とあまりかわりないのでしょうか?

A冷凍あさりは一般的にボイルされているため、生のあさりと比較するとミネラルが減少していますが、調理の手間がなく気軽に利用できますので、鉄やビタミンB12のちょい足しに常備しておくと良いです。
また、生や冷凍よりも100gあたりの鉄が豊富に含まれる水煮缶もオススメです。どの種類でも、煮汁にミネラルやビタミン、旨味成分も流出しますので、煮汁ごと食べられるパスタや炊き込みご飯、スープなどで無駄なく美味しく食べられると良いですね。

 

Q:2歳の娘と小学3年、4年の甥っ子がいます。 みんな少食気味なのと、偏食な子もいて心配になりました。今回のお話を子どもに伝える有効な方法(アイデア)があれば、教えてください。

A子どもは食べた時の記憶と嗜好が結びつきやすいため、先ずは楽しい雰囲気のなかで食事をすることが大切です。日々目の前でおいしそうに食べて見せたり、「食べたらシャキシャキと音がしたよ」「うさぎさんが好きな人参だね」「食べるとかけっこ早くなるよ」など、ポジティブな声掛けで興味を促してみましょう。苦手なものは舐めるだけ、匂いを嗅ぐだけでも十分ですので、もしチャレンジできた時はたくさん褒めてあげましょう。
また、スーパーで食材を選んでもらったり、食べものに関する絵本を読んだり、一緒に野菜を育ててみたりと、食卓以外でも食に触れる機会を作ってみるのもおすすめです。調理を手伝ってもらうのも効果的ですので、ビニール袋に入れたのものをシャカシャカ振って混ぜてもらうなど、できそうなことはどんどん任せてみてくださいね。

 

Q:小学1年の息子がいます。昔から食が細いのですが、外遊びやスイミング等体を動かすことが好きな為、痩せ型です。補食でカロリーを補うと夜ご飯がしっかり食べられず、糖質を過剰に摂ると身長の伸びに影響が出るのが心配で、カロリーのあるお菓子にも躊躇してしまいます。何に重きを置いたらいいでしょうか。息子は120cm/18kgです。

A糖質の摂り過ぎは子どもの成長に肥満などの影響を与える可能性がありますが、糖質は身体を動かすエネルギー源となる大切な栄養素です。このため不足してしまっても身長の伸びに影響が出てしまいます。ですから、外遊びやスイミングで身体を動かしている子どもの場合は、エネルギー不足にならないように配慮する必要があります。
そこで小食の子どもの場合、枝豆チーズおにぎりやツナ・たまごサンドイッチといった夕食の一部を補食として与えるのがおすすめです。菓子類では補えないたんぱく質やビタミン、ミネラルが補えます。
身長を伸ばすためには、たんぱく質、カルシウム、マグネシウム、ビタミンD、ビタミンC、ビタミンKなどバランスよく摂ることが必要ですが、これらの栄養を補うのに骨ごと食べられるしらすやじゃこがおすすめです。ぜひ、食卓へあげる機会を増やしてみてください。
7~8歳男児で成長曲線を確認すると身長は問題なく、体重はやや低めではありますが今後の体重の伸びが成長曲線の伸びから大きく外れることが無ければ問題ないです。月1回程度体重を図って成長曲線を記録してみましょう。

 

Q: サッカーをしている中1の息子のパフォーマンスを上げるために、補食は場所、状況によって変えた方がよいのでしょうか。

A日常的にスポーツをしている場合、12〜14歳の男子では1日に2900kcalは必要ですので、サッカーで活躍するための体づくりや持久力のためにも補食は非常に重要です!平日の学校の部活の場合、部活前に補食を摂るタイミングがあれば、練習の1時間ほど前にスタミナ維持とパフォーマンス向上のために糖質のチャージを!練習開始まで1時間を切る場合には、消化の良いゼリー飲料やバナナなどがおすすめです。練習直後には、運動で使ったエネルギーをチャージし、疲労回復、筋肉の合成のために、糖質とたんぱく質を!両方同時に摂れる鮭やたらこのおにぎり、肉まん、カステラ、卵蒸しパンなどがおすすめです。休日の練習や試合の場合は、開始3時間前までに食事を済ませ、それ以降は平日の部活と同じタイミング、同じ内容で補色を摂ればOKです!試合中は脱水予防にイオン系飲料などで、水分と塩分をこまめにチャージ。エネルギー不足にならないよう、ハーフタイム等にゼリー飲料や果汁100%オレンジジュースを摂るのも良いでしょう。

 

Q: これから第二次成長スパートを迎える時、だいたいの予測年齢に到達したらスパートに入っているいないに関わらず、カロリーと鉄を強化したら良いのでしょうか?また、期間はどれくらい続けたら良いのでしょうか?個体差があり、いつからいつまでスパートなのかわからないと思うのでお伺いしました。

A成長スパートに入っている、いないに関わらず、成長期にはまずは十分なエネルギーが必要です。男子では1日に8歳でおよそ1850kcal、12歳で2600kcal、女子では1日に8歳でおよそ1700kcal、12歳で2400kcal、日常的に運動されているお子さんは、それ以上に必要です(日本人の食事摂取基準2020年度版より)。
また、成長期真っ只中に、エネルギー(カロリー)と鉄はもちろん、他にもたんぱく質、カルシウムやビタミンDなどの各種栄養素を充足させておくことは、身長の伸び以外でも、運動面では骨の強さ、スタミナの維持、学習面では記憶力や集中力等にも関わり、将来的な心身の健康に繋がります。
成長スパートは個人差がありますが、成長スパートの前に身長の伸びが穏やかになる時期があるため、そのポイントを把握できると成長スパートを予測することができます。また、成長スパートの前年から体重が急激に増加することがわかっています。成長期には身長とともに体重も記録しておくことをお勧めします。成長曲線に記録をつけていくことで年齢平均からどの程度ずれているかを把握しておきましょう。